セルフカストディ型暗号資産(仮想通貨)ウォレットのMetaMask(メタマスク)は、トークン化現実資産(RWA)プラットフォームを手がけるOndo Finance(オンド・ファイナンス)との提携を通じ、トークン化された米国株、ETF(上場投資信託)、コモディティをウォレット内で直接利用できるようにすると発表した。
今回の統合は「Ondo Global Markets(オンド・グローバル・マーケッツ)」を通じて提供され、対象となる非米国地域のモバイルユーザーは、従来の証券口座を開設することなく、暗号資産のレール上で米国証券へのエクスポージャーを得られる。
本取り組みは、Ondo Global Summit(オンド・グローバル・サミット)で発表され、主要なセルフカストディ型ウォレットにおいて、トークン化された米国株やETFへネイティブにアクセスできる初期事例の一つと位置付けられている。トークン化が初期ユースケースを超え、大規模な普及段階へ移行しつつある市場構造の変化を反映した動きだ。
200超の米国証券を暗号資産ウォレットで
今回の統合により、対象ユーザーは200種類以上のトークン化米国証券にアクセス可能となる。具体例として、Tesla(テスラ)、NVIDIA(エヌビディア)、Apple(アップル)、Microsoft(マイクロソフト)、Amazon(アマゾン)といった米国株に加え、SLV(銀)、IAU(金)、QQQなどのETFも含まれる。
これらはイーサリアムメインネット上で提供され、USDコイン(USDC)を用いてMetaMask Swaps経由で取得できる。
トークンは、基礎となる証券の市場価値を追跡するよう設計されたGMトークン(オンド・グローバル・マーケッツトークン)で、取引時間は米東部時間の日曜20時05分から金曜19時59分までの24時間・週5日。一方、トークンの送受信は24時間365日可能となっている。
MetaMaskの役割拡張
今回の統合は、メタマスクにとって単なる暗号資産管理ツールを超え、デジタル金融全体をカバーする統合インターフェースへと進化する一歩となる。暗号資産と伝統金融資産を同一のセルフカストディ環境で保有・管理できる点が特徴だ。
メタマスク開発元のConsensys(コンセンシス)創業者兼CEOであり、イーサリアム共同創業者でもあるJoe Lubin(ジョー・ルービン)氏は、「米国市場へのアクセスはいまだに旧来の仕組みに依存している」と指摘し、仲介者を介さず、セルフカストディのまま暗号資産と伝統資産を行き来できるモデルこそが、メタマスクが目指す未来だと述べている。
Ondoにとっての意義
オンド・ファイナンスにとっても、今回の統合は大きな意味を持つ。世界で広く利用されているセルフカストディ型ウォレットであるメタマスクを通じて、トークン化証券のリーチを大幅に拡大できるためだ。
オンド・ファイナンスのプレジデントであるIan De Bode(イアン・デ・ボード)氏は、「伝統的な証券口座に近い価格形成を、オンチェーンかつセルフカストディの体験として提供できる」とコメントしている。
主な提供機能
今回のローンチ時点で利用可能な主な機能は以下の通りだ。
- 200以上のトークン化米国株・ETF(イーサリアムメインネット上)
- 24時間・週5日の取引(MetaMask Swaps経由)
- 24時間365日のトークン送受信
- 統合ポートフォリオ管理:暗号資産とトークン化証券を単一のマルチチェーンアカウントで管理
新サービスは、対応する非米国地域のメタマスクモバイルユーザー向けに提供される。米国を含む複数の国・地域は対象外とされており、提供は管轄およびその他の条件に基づいて制限される。
|文・編集:Shoko Galaviz
|画像:Shutterstock
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