日本の10年国債利回りが2.32%まで日本の10年国債利回りが2.32%まで

日本国債利回り、1999年以来の高水準=エネルギー高がアジアに波及

2026/03/24 15:17
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日本の10年国債利回りが2.32%まで急騰し、1999年以来の高水準へと迫っている。これは2008年の金融危機時のピークを30ベーシスポイント上回る。5年債利回りも1.72%まで上昇し、過去最高値まであと1ベーシスポイントに迫る。こうした動きは、イランでの紛争が継続する中、ブレント原油が1バレル113ドル超で取引され、米国債市場もここ数週間圧力を受け続けていることが背景。

危機そのものは利回り水準ではなく、その数値が到来することはないとされてきた前提に基づき構築された全ての資産の再評価過程。

ゼロを目指して設計されたシステム

日本の金融構造は、長期にわたりゼロ近辺の金利が続くことを前提に設計されていた。1990年代の資産バブル崩壊後、日銀はデフレ対策と成長促進のため、20年以上にわたりゼロ金利政策を維持。

保険会社、年金基金、銀行の運用ポートフォリオも、こうした状況が恒久的に続くとの読みを基礎に構築されてきた。利回り上昇に伴い、既存の低利回り債券の市場価値が下落しており、影響はすでに顕在化。日本の大手生命保険会社4社は、日本国債保有で推定600億ドルの含み損を報告している。これは前年の4倍規模。

市場アナリストのガネーシュ・コンペラ氏が指摘する通り、「危機は金利そのものではない。その金利を基準にした全ての資産の再評価にある」。

日本銀行は先週、政策金利を据え置いたが、タカ派色が強まっている。上田総裁は、基調インフレが維持されれば成長減速時でも利上げの可能性があると発言。市場では4月の利上げを60%の確率で織り込み。ゴールドマン・サックス日本は、利上げは7月になると予想。

構造的な圧力は戦争以前から存在。高市首相の財政拡大策は1月時点で債券市場に警戒感を与え、40年債利回りが一時4%超まで急騰。イランでの戦争が加えたのは、日本が吸収しきれないエネルギーインフレショック。

安値の円による世界規模のキャリートレード

日本は中東から石油の9割以上を輸入し、ホルムズ海峡経由の流通量は戦争前の1割未満に低下。このエネルギー依存は輸入インフレを直撃し、景気が減速する中でも日銀の引き締め圧力を高める、典型的なスタグフレーション・トラップ。

これは机上の空論ではない。日本銀行が2024年8月に利上げを行った際、キャリートレードの巻き戻しが突如発生し、暗号資産市場から6000億ドルが消失。ビットコインは4万9000ドルまで下落し、数日内に11億4000万ドル分の清算が発生。

一方で、ドル円は160に近づきつつあり、2024年に財務省による複数回の為替介入を誘発した水準。日本当局は月曜、為替動向に対して「十分に対応する用意がある」と警告。TDセキュリティーズは日米の協調介入により、ドル円が5〜6円下落する可能性を指摘。

リスク資産の独立性は維持困難

ある市場関係者が述べている通り、「日本は世界の流動性のアンカー役だった。日本の利回りが上がれば、世界全体の資本コストが上昇する。それはローカルな事象ではなく、システミックな問題だ」。

日本の投資家は推計で1兆2000億ドルの米国債を保有しており、世界最大の外国保有国。国内利回り上昇は、対外債券への需要減を通じて世界的な金利上昇圧力へと波及。

モルガン・スタンレーは、約5000億ドル規模の未決済円キャリーポジションが残存すると推計。これらが解消されれば、格安の円で調達された資金で運用していた株式・新興国債券・暗号資産が強制的な売却にさらされる。ビットコインの30日先物ベーシスは2025年初頭の15%超から、すでに5%前後まで縮小しており、キャリートレード資金によるレバレッジの巻き戻しが進んでいる証左。この動きが加速すれば、株式・新興国債券・暗号資産で強制売却が連鎖する。それを食い止める政策的なセーフティネットは存在せず、出口も見えていない。

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