トランプ米大統領一族が支援する「ワールド・リバティ・ファイナンシャル(WLFI
WLFI)」が展開する米ドル連動型ステーブルコイン「USD1
USD1」は23日、一時的に0.98ドル付近まで急落したことでペッグが外れる事態となった。執筆現在は元の価格帯まで戻しているが、この急激な価格変動と公式声明を巡り、暗号資産(仮想通貨)コミュニティでは激しい議論が巻き起こっている。
USD1の価格チャート 出典:TradingView
WLFIの公式発表によれば、今回の事態は「USD1」を標的とした組織的な攻撃によるものだという。WLFIは今朝未明に複数の共同創業者のSNSアカウントがハッキングの被害に遭い、それと並行してインフルエンサーに報酬を支払う形で組織的なFUD(恐怖・不確実性・疑惑)の拡散が行われたと説明している。
さらに、市場の混乱を突いて利益を得る目的で、ガバナンストークンである「WLFI」に対して大規模なショートポジションが構築されたとも報告された。
しかし、プロジェクト側はこうした攻撃は失敗に終わったと強調。USD1が備えるミントおよび償還メカニズムが正常に作動し、資産の1対1の裏付けが維持されたことで、価格は速やかに1ドル等価まで回復したと説明している。
WLFIチームは、「いかなる詐欺的行為もチームの長期的なコミットメントを揺るがすことはできない」と強気の姿勢を示し、ユーザーに対しては検証済みの公式チャンネルのみを信頼するよう強く呼びかけた。
一方で、この公式発表に対して市場参加者やSNS上の反応は冷ややかだ。投稿のリプライでは「報酬ありきのFUD拡散」という主張に対して具体的な証拠の提示を求める声が多く、不都合な事態をすべて外部要因のせいにするプロジェクト側の姿勢を厳しく批判している。
特に疑念を集めているのが、エリック・トランプ氏をはじめとする関係者が同時期に一部の投稿を削除していたという指摘だ。これについて「ハッカーが投稿を削除したのか」といった皮肉や、身内による内部犯行を疑う声、さらには投資家に損失を押し付けているのではないかという厳しい推測まで飛び交っている。
今回のデペッグ騒動は、WLFIの透明性や運営実態に対する不信感を改めて浮き彫りにした。投資家の信頼を回復し、ステーブルコインとしての地位を確立できるか、今後の説明責任の果たし方に注目が集まりそうだ。
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