ビットコイン価格は直近の安値から短期的な反発を見せ、1月下旬のボトムから約5%上昇して7万6980ドル台を試す展開となった。このBTC価格の動きは、4時間足チャート上で売り圧力が弱まりつつある中、強気なモメンタム局面に続いて起きたもの。
一見すると、BTCの反発は技術的に正当化されているように見える。過去にも同様の短期パターンが繰り返されてきた。しかし、オンチェーンデータや市場構造データを詳細に分析すると、3つの主要指標が今回の反発が持続的な回復へと発展できるか否かに疑問を投げかけている。
4時間足チャートでは、ビットコインが1月31日から2月3日にかけて強気のダイバージェンスを形成した。
この期間中、BTC価格は安値を更新したが、モメンタム指標であるRSI(相対力指数)は高値を保った。このパターンは、売り圧力が後退し、短期的な反発が起こりやすくなる際によく出現する。
同様のダイバージェンスは1月20日から1月30日の間にも現れた。その際も、8万4640ドル台まで上昇後、売り勢力が再び主導権を握った。
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今回も同様のパターンにより、ビットコインは約5%反発し、7万6980ドル付近まで戻した。以前と同じくテクニカルな仕掛けによる動きであり、反発の構造的妥当性を強調する展開。
今回のBTCの反発にはマクロ要因もあったと、FalconXのマーティン・ガスパー上級暗号資産市場ストラテジストも指摘する。同氏はこの動きについて、ダイバージェンス点灯前にあった貴金属からの資金ローテーションが起因していると解説する:
ただし、テクニカルなパターンが機能するのは、買い手が継続して支える場合のみである。ここが最初の大きな課題となる。
反発の正当性に疑問を投げかける最初の指標は、UTXO Realized Price Distribution(URPD)だ。URPDはビットコイン供給量の大半が最後に動いた位置を可視化する。
URPDデータでは、7万6990ドル付近に全供給量の約0.46%が集中する大きな供給クラスターが存在する。この領域付近のホルダーは損益分岐点に近く、今回の5%反発が7万6980ドルで足踏みした要因となった。
価格がこうしたゾーンに接近すると、多くの投資家が損失を出さずに売ろうとするため売り圧力が強まりやすい。
このパターンは、既に一度表れている。
1月下旬のBTC反発(上述)も、8万4640ドル付近のURPDゾーンで3.05%もの巨大供給クラスターが壁となって止まった。突破できなかった理由となる。
今回も最新の反発が再び供給過多ゾーンで止まった。これはホルダーが抵抗帯で利確売りを行い、新規ポジション構築には至っていない可能性、すなわち十分な新規需要がなければこのような売りの壁を突破できないことを示唆する。
第2・第3の指標は、取引所のフローと利益確定の動向であり、2つを合わせると警戒すべき状況が浮かび上がる。
ビットコインの取引所保有残高は1月19日時点で271万8000BTCの最安値を記録。その後、残高は上昇し現在は約275万2000BTCとなった。
この増加は約3万4000BTC、つまり3週間足らずでおよそ1.2%の増加となる。
コインが長期保有のために取引所から移動するのではなく、より多くのビットコインが現在、取引所に戻されている。この動きは一般的に、積極的な買い増しではなく、売却姿勢の高まりを示す。
同時に、Spent Output Profit Ratio(SOPR)は年初来の低水準付近で推移している。SOPRは、コインが利益で売却されているか損失で売却されているかを測定する指標で、値が1未満ならば投資家が損失を確定していることを意味する。
1月末には、SOPRが0.94付近まで低下。現在も0.97付近で推移し、中立ラインを下回っている。この状況は、多くの保有者が含み損を抱えたまま売却していることを示す。
取引所準備金の増加と低水準のSOPRが重なると、守りに転じる投資家心理が強まる。投資家は長期保有を選ばず、反発局面でポジションを手仕舞っている。
大きな材料が現れない限り、この傾向は回復基調の土台を弱める。ただし、FalconXのマルティン・ガスパル氏は、市場センチメントが規制の明確化をきっかけに好転する可能性を示唆した。
だが、やはり価格水準こそがカギとなる。
ビットコイン価格の動向は、これら3つの指標が示唆する内容と一致している。ビットコインが勢いを取り戻すには、以下の複数の水準を上抜ける必要がある。
こうした水準、とりわけ8万4640ドルを4時間足以上で明確に上回ることが持続的な回復には不可欠となる。今のところ、BTC価格は最初の壁すら明確に突破できていない。
さらにスマートマネー・インデックスも警告材料となる。この指標は、機関投資家のような動きのポジションを測定する。4時間足チャートでは1月末以降、シグナルラインを下回ったまま推移。大口投資家が反発局面での参加を強めていないことが明らかだ。
1月末に同指数がシグナルラインを一時的に上抜けた際は、ビットコインが約5%上昇した。しかし、今回はその確認が見られない。スマートマネーの新規参加がなければ、短期的なBTCの反発も力強さを欠く展開となる可能性。
また、SOPRが低下し、パニック売りが加速した場合、BTC価格が下落し7万2920ドルが重要な防衛ラインとなる。この水準を4時間足で下回れば、さらなる下値目標が意識される。


