- XRPは4.26%上昇し、取引量は低調だったものの序盤の下落から回復し、1.86ドルとなった。
- VivoPowerによるリップル株式取得に関する提携は、間接的にXRPに対するセンチメントを押し上げた。
- 市場全体の参加は限定的であるものの、リップル関連資産に対する機関投資家の関心は依然として高い。
エックス・アール・ピー(XRP)は4.26%上昇し、1.85ドルとなった。全体的な参加意欲は低調なままだったが、序盤の弱さから急反発した。
ニュースの背景
ビボパワー(VivoPower)がリーン・ベンチャーズ(Lean Ventures)との提携を発表し、リップル(Ripple)の株式を取得することで間接的に約10億ドル(約1550億円、1ドル=155円換算)相当のXRPへのエクスポージャーを提供すると表明したことで、XRPに対するセンチメントは小幅に改善した。
この合弁事業は、韓国の機関投資家および適格個人投資家向けに最大3億ドル(約465億円)相当のリップル株を調達することを目指しており、ビボパワーは3年間で約7500万ドル(約116億2500万円)の管理・運用報酬を見込んでいる。
この取引は直接的なXRP購入を伴わないものの、XRPの価格動向が依然としてテクニカル的に敏感な局面において、リップル関連資産への機関投資家の関心を裏付けるものだ。
この動きは暗号資産市場全体を約1.2%下回っており、上昇が全面的なリスクオンではなくトークン固有の理由によって牽引されたことを示唆している。
価格動向
XRPは欧州取引時間午前に1.797ドルまで下落した後、価格動向は安定化した。アメリカ取引時間中に買い手が参入し、トークンをセッション高値圏へ押し上げた。この反発により1.84ドル超で短期的な支持線が形成されたが、持続的な出来高の不足は、機関投資家が現水準で慎重姿勢を維持していることを示唆している。
この上昇は広範な要因なしに展開され、テクニカルなポジションと資金流動性が主要な推進力となった。出来高が低調であるにもかかわらず高値圏で引けたXRPの動きは、勢いに乗った買いではなく、制御された買い集めを示唆している。
テクニカル分析
セッション終盤、XRPは機関投資家規模の取引が集中的に発生し、日中の価格構造を変えた。協定世界時(UTC)午前3時25分と同26分の出来高急増(合計約1900万トークン)が価格を1.84ドルの抵抗帯を突破させ、これを短期的な支持線へと転換させた。
この資金流入により、1.797ドル安値から形成された上昇トレンドチャネルが完成し、本日最も明確なテクニカル展開となった。ただし、全体的な出来高プロファイルは依然として低調であり、市場全体の参加なしに上昇が持続できるかは疑問が残る。
構造面では、XRPは現在1.87~1.90ドルの供給ゾーン直下で調整中だ。このゾーンでは直近数セッションで売り圧力が繰り返し発生している。
トレーダーが注目する点
XRPが1.84ドルを上回って推移している現状では、価格が1.87~1.90ドルの抵抗帯を上抜けし、持続できるかが焦点となる。明確な突破は高値圏の広範な受容を示唆するが、上昇が持続しなければトークンは直近の調整レンジに逆戻りする可能性がある。
現時点では、慎重な楽観論が反映されている。終盤の買い集めで構造は改善したが、平均を下回る出来高は確信が限定的であることを示唆している。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:XRP higher after early dip as buyers step in near $1.80
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